アブナイ三角関係


芽依ちゃんと別れて冬紀のそばに寄る。


「卒業おめでとう!」

「卒業できて良かったなぁ美桜」

「なによそれー!私が勉強できること知ってるでしょー!」

「勉強じゃなくて遅刻の方が危なかったんじゃない?」


うぐ。


「寝る子は育つんで」

「まあそれは言えてる。たった一年でこんなにべっぴんになっちゃってまあ」


冬紀の大きな手が私の頭を撫でる。



「佐倉」



そんな私たちに背後からかけられた声。


「秋斗くん!」

「うえ、萩原かよ」

「お前に用はないクソ崎」


この2人は結局3年生でも仲悪いままだった。



「卒業おめでとう」

「ありがとう!」

「大学でもよろしく」

「よろしく!」


そう。私と秋斗くんは進む大学が一緒なのだ。

たまたまなんだけど、大学入試で秋斗くんと鉢合わせた時はびっくりした。

そして当然そうなると…



「あーーー!まじで嫌なんだけどお前ら同じなの!」

冬紀が私を後ろから抱きしめてブーブー言ってる。


「はっ、余裕ぶっこいてると盗られるぞ霜崎」

「美桜、ちょっとでもやばいと思ったら逃げるんだぞ」

「ええ…」


私のアブナイ三角関係は…もう少しだけ続きそうな気もする…

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