アブナイ三角関係
放課後
今日は委員会の日ではないが球技大会目前ということもあり、体育委員だけ招集がかかっている。
「はぁかったる〜なんで体育委員になったんだろ」
隣の席で霜崎くんがため息をついている。
「それなぁー」
熱血系委員長の野球部三年生が当日の仕事について説明している。
「卓球、バレーボール、バスケットボール、サッカー。競技は全部で四つだ。全競技で我々体育委員会が審判を行う。基本二人組で行動するように!
配布したプリントにペアの名前を書いて提出してくれ!」
えー二人組なのー?
どうしようかな。
霜崎くん以外知らない人ばっかりなんだけど…
でも霜崎くん人気者だし、多分男の子と組みたいだろうから…
「佐倉さん」
「ん?」
「俺とでいいでしょ?」
んえ?
「これ出してくるわ」
「え?」
霜崎くんは自分のプリントのペアのところに私の名前を書き、
私のプリントのペアのところに自分の名前を書いた。
そして2枚まとめて委員長のところに持っていく。
あれれー?
有無を言う間もなく決まったんだが。
平然と帰ってきた霜崎くんを見る。
「なに?」
いや、なにやのうて。
「ダメだった?」
「いや、ダメなことはないけど…逆に私でよかったの?」
「うん。だって佐倉さん面白いし」
面白い?
あらそう?
「もー仕方ないなぁ!」
「ふふ…」
球技大会、頑張ろう!