アブナイ三角関係

放課後

今日は委員会の日ではないが球技大会目前ということもあり、体育委員だけ招集がかかっている。


「はぁかったる〜なんで体育委員になったんだろ」

隣の席で霜崎くんがため息をついている。

「それなぁー」



熱血系委員長の野球部三年生が当日の仕事について説明している。

「卓球、バレーボール、バスケットボール、サッカー。競技は全部で四つだ。全競技で我々体育委員会が審判を行う。基本二人組で行動するように!
配布したプリントにペアの名前を書いて提出してくれ!」

えー二人組なのー?


どうしようかな。
霜崎くん以外知らない人ばっかりなんだけど…

でも霜崎くん人気者だし、多分男の子と組みたいだろうから…


「佐倉さん」

「ん?」

「俺とでいいでしょ?」

んえ?

「これ出してくるわ」

「え?」


霜崎くんは自分のプリントのペアのところに私の名前を書き、
私のプリントのペアのところに自分の名前を書いた。

そして2枚まとめて委員長のところに持っていく。


あれれー?
有無を言う間もなく決まったんだが。



平然と帰ってきた霜崎くんを見る。

「なに?」

いや、なにやのうて。

「ダメだった?」

「いや、ダメなことはないけど…逆に私でよかったの?」

「うん。だって佐倉さん面白いし」

面白い?
あらそう?


「もー仕方ないなぁ!」

「ふふ…」


球技大会、頑張ろう!


< 27 / 271 >

この作品をシェア

pagetop