アブナイ三角関係
「秋斗!そのまま行け!」
「わかってる!」
秋斗くんがドリブルしながら三年生をかわしていく。
そして綺麗なフォームでボールを投げる。
がこん!と音が鳴りスリーポイントシュートが決まった。
ビーッ!
わあっと歓声が上がる。
三点だ!
今度は私たちのクラスに得点を入れる。
そしてコート内に視線を戻すとやっぱり秋斗くんと目があって
ニヤッと笑った彼は服の胸のところで汗を拭いた。
か、か、かっこよすぎない?
びっくりなんだけど?
人間ってあそこまでかっこよくなれるものなの?
そんなこと義務教育で習ってないんだけども?
声を大にして秋斗くんに愛を叫びたいところをグッと堪え、得点版の枠を強く握った。