アブナイ三角関係



ふんふーん♪
ラッタラリラ〜


「えらく上機嫌だね佐倉さん」

「あ、霜崎くん?」


放課後
足取り軽やかに帰ろうとしていたら下駄箱にクールにもたれかかっている霜崎くんを発見した。

彼にしては珍しく1人である。



「今日は女の子達と一緒に帰らないの?」

いつも放課後はワイキャイしてるのに。

「大事な用事があったから先に帰ってもらった」


「あーら大事な用だなんてぇ女の子からの告白とか…ん?」

軽く応えながら靴を変えようと自分の下駄箱に近づくと、行く手を阻むように霜崎くんが私の目の前の下駄箱に手をついた。


「どしたの?」

「…佐倉さん待ってた」

え?私?

「なんで?」

「テスト結果出たでしょ?勝負どうだったの?」

ああー!
そっかあなたに話してたもんね。


「ふっふー!見事!勝利いたした!」

「!…勝ったんだ」

「そうよ!無事連絡先ゲット!」

「そう…よかった」


もーう!

「なによー!自分のことのように喜んでくれるなんて優しいのね〜」

「佐倉さんが勝ってよかったってより、萩原が勝たなくてよかったってことだけどね」


…ん?
どゆこと?

< 79 / 271 >

この作品をシェア

pagetop