ふたりだけの世界で、本物の愛を。
翌日、わたしは学校へ行くと、ただならぬ雰囲気が漂ってきた。
違うクラスの女の子が、わたしを見ては変な目をし始めた。
「ねぇ、あの人だよね?」
「なんか、言われてるよね。結構年上そうな人とよく一緒にいるって」
結構年上そうな人……?
「うん。割と年離れた人と付き合ってるってことなのかな?」
割と歳離れた人と、付き合ってる……?
「マジだったら、ヤバそうだよね……」
「うん……。遊ばれてることに気づいてないような? そんな感じする……」
「あの人だったらなんだかあり得そうだよね。雰囲気からしても、コロッと騙されちゃいそうだもん……」
わたしは、思わず俯いて胸元のリボンをぎゅっと強く握った。
え、どういうこと……?
その、“結構年上そうな人”っていうのは、翔ちゃんに違いない。
そして、わたしが翔ちゃんに遊ばれている?
わたしは、騙されやすそう?