望まれない花嫁に愛満ちる初恋婚~財閥御曹司は想い続けた令嬢をもう離さない~
「それならいいアプリがありますよー」
「本当? 教えて欲しいな」
チョコレートを食べながらアプリを入れて、史輝が送ってくれた写真を加工してみる。
いろいろ試していると明日香の休憩時間が終わったため、美紅も一緒に部屋から出た。
「どこに行くんですか?」
「庭で写真を撮ろうと思って。四時に来客があるから、その三十分前には戻るね」
「はい」
美紅は東棟の裏口から外に出て中庭に向かう。個人宅とは思えないほど広い庭には多くの樹が植えてあり、幼い頃は森のようだと思った。
「鳥がいたらいいんだけど……」
史輝と初めて会ったとき、彼が鳥を見せてくれたから、それ以来美紅は鳥に興味を持った。
笛吹家を出るときに持ってきた数少ない荷物の中には、綺麗な鳥の写真集があるくらいだ。
うろうろしていると、頭上に羽音が聞こえたので、スマホを向ける。
「……ああ、上手く撮れないなあ」
木の枝や葉が邪魔をして、はっきり見えない。
そんな風に夢中になっていると、屋敷の方から声が聞こえてきた。
「本当? 教えて欲しいな」
チョコレートを食べながらアプリを入れて、史輝が送ってくれた写真を加工してみる。
いろいろ試していると明日香の休憩時間が終わったため、美紅も一緒に部屋から出た。
「どこに行くんですか?」
「庭で写真を撮ろうと思って。四時に来客があるから、その三十分前には戻るね」
「はい」
美紅は東棟の裏口から外に出て中庭に向かう。個人宅とは思えないほど広い庭には多くの樹が植えてあり、幼い頃は森のようだと思った。
「鳥がいたらいいんだけど……」
史輝と初めて会ったとき、彼が鳥を見せてくれたから、それ以来美紅は鳥に興味を持った。
笛吹家を出るときに持ってきた数少ない荷物の中には、綺麗な鳥の写真集があるくらいだ。
うろうろしていると、頭上に羽音が聞こえたので、スマホを向ける。
「……ああ、上手く撮れないなあ」
木の枝や葉が邪魔をして、はっきり見えない。
そんな風に夢中になっていると、屋敷の方から声が聞こえてきた。