望まれない花嫁に愛満ちる初恋婚~財閥御曹司は想い続けた令嬢をもう離さない~
結局美紅が史輝に連絡したのは、翌日になってからだった。
覚悟を決めたはずなのに、緊張と不安で心臓が苦しいくらいドキドキしている。
けれど、お腹の中の子供は今この瞬間も成長しているのだ。
不安に負けて逃げ出さずになんとしても乗り切らなくては。
仕事中で出られないかもしれないと心配だったが、史輝はすぐに応答してくれた。
「はい」
「史輝くん、今大丈夫? 急いで報告したいことがあって……私大変な問題を起こしてしまったの」
「え? ……どうした、何があったんだ?」
彼は美紅の第一声に驚いていたが、問題が発生したと察したのか、質問よりも美紅の話を聞くことを優先してくれた。
途中、話の内容に怒っている気配を感じたものの、彼は最後まで口を挟まずに聞いていた。
そして美紅が話し終えると、迷いなく言った。
「美紅、大丈夫だ。その問題は俺が対応するから、美紅は何も心配しなくていい。ただ俺が帰国するまでは、外出したり誰かに会ったりはしないでくれ」
「でもすごい騒ぎで、多分直ぐに噂が回ると思う」
「俺に考えがある、大丈夫だから信用して欲しい」
「……うん、分かった」
彼の冷静で力強い言葉に、胸に渦巻いていた不安が晴れていく。
覚悟を決めたはずなのに、緊張と不安で心臓が苦しいくらいドキドキしている。
けれど、お腹の中の子供は今この瞬間も成長しているのだ。
不安に負けて逃げ出さずになんとしても乗り切らなくては。
仕事中で出られないかもしれないと心配だったが、史輝はすぐに応答してくれた。
「はい」
「史輝くん、今大丈夫? 急いで報告したいことがあって……私大変な問題を起こしてしまったの」
「え? ……どうした、何があったんだ?」
彼は美紅の第一声に驚いていたが、問題が発生したと察したのか、質問よりも美紅の話を聞くことを優先してくれた。
途中、話の内容に怒っている気配を感じたものの、彼は最後まで口を挟まずに聞いていた。
そして美紅が話し終えると、迷いなく言った。
「美紅、大丈夫だ。その問題は俺が対応するから、美紅は何も心配しなくていい。ただ俺が帰国するまでは、外出したり誰かに会ったりはしないでくれ」
「でもすごい騒ぎで、多分直ぐに噂が回ると思う」
「俺に考えがある、大丈夫だから信用して欲しい」
「……うん、分かった」
彼の冷静で力強い言葉に、胸に渦巻いていた不安が晴れていく。