ねぇ、嘘じゃないよ
好きとか、だいぶ前に忘れたはずなのに。


「おいゆう、大丈夫か?」

そんなことを考え込んでると、愁夜が至近距離で顔を覗き込んでくる。

「大丈夫、続きやろ」
ドキッと少ししながらも冷静な返事を返せることにホッとした。

かちゃかちゃかちゃ。
鳴り止まないコントローラーの音。
「あー!!」
悔しそうな叫び声。
〜〜🎵〜〜〜〜🎶
ゲームの軽やかな音楽。

何分が経っただろうか、盛り上がりが頂点を立つ頃。

「もうっ、二人とも!明日学校あるんでしょう?何時までしてるのよ」
美恵さんの優しくて、でも厳しい叱りに私たちは渋々ゲームをやめた。

「はぁーっ、楽しかった!」
ぽんぽんとさりげなく頭を撫でられているのをスルーして伸びをする。

時刻は9:30。もう2時間もやってた…。

「明日の朝またやろーぜ」
「やるやる!」
コソコソとそんな約束をしながら、愁夜の寝室へ向かう。

「あ、ゆうちゃん。お風呂入ったら?」
「あっ、そうさせてもらいます!」

回れ右をして自分の服を取りに行く。

お風呂場へ向かって、頭を洗ったあと湯船にちょぽんと入る。

ふわぁっと寝そうになりながらも、ぱちゃぱちゃとお湯で遊ぶ。


15分ほどぼーっとした後、のぼせてきたので上がった。



パジャマというか超ミニショーツとそれが隠れるほどのデカいTシャツをきて、髪の毛をクリップで止めた。


んー、愁夜に髪ドライヤーで乾かしてもらおー。
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