ねぇ、嘘じゃないよ
それは、ゆうも承知で。



「本当に、愁夜って、束縛?しそうだし、ねちっこいよねぇ」

苦笑いでそう言われた時には、共感しかできなくて、苦笑いとかじゃなくて本当におかしくて笑った。




そりゃ、フラれるのも当然だ。




情けなくて情けなくて仕方ない。



今だって、フラれた時からの後遺症が消えてくれなくって。

痛そうに逸らされた目が心を崩す。



太陽の笑顔を守りたい、そう思ったのは俺なのに。

俺が、一番その光を奪っている、その事実が、チリみたいに積もって、山となって、心に募るんだ。




こないだだって、俺は、ゆうが寝てるのをいいことに、でこにキスして好きだなんていって。
んなことされる、人の身にもなれよって感じだよな。









俺、本当にばかだ。










なぁ、ゆう。


俺、変われるかな。




俺は、ゆうの笑顔を守れるかな。

あんまり笑ってくれなくなったよな。




やっぱ、俺のせいだよな。


諦めた方がいいのかな。

それとも、ゆうに合うような、もっといいやつになればいいのかな。



















俺は、何をすれば、いいんだ?















ねぇ、嘘じゃないよ。本当に。本当だ。




ゆうは、言ってくれるか?





「わかってる」と。
























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