りつとるね
♪♪♪

以後、毎日放課後、地獄のレッスンを受けさせられた。

律に睨まれながら、ハノンの運指練習に始まって、ソナタの練習曲でリハビリしてからの~合唱祭課題曲。

夕飯は家に食べに帰るけど、それを除いて、たっぷり5時間ほど。
家に帰ってお風呂に入るころにはもうクタクタ。指の使い過ぎで肩こり半端ないわ~。

しっかーし!
弾かせてみれば実は才能ある私のこと(←すぐ調子に乗る)、3日もあればちゃんと弾けるようになったよ。

「ねーねー、律。もう大丈夫だよ。レッスンはもうおしまいでいいよね! 今日までありがと」
とたんに律の容赦ないこき下ろしを食らう。
「なんだと?! まだ全然暗譜できてない。それに、情緒もへったくれもない演奏で恥ずかしくないのか」
「むうぅ~。譜面見ながら弾いてもいいでしょ。それに伴奏は、あくまで歌のサポートだから。情緒って要る?」
「バカもん、伴奏をなめんな!」
「そんなにいうなら、律が弾いてみせてよ」
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