高校生と大学生
 週末、勇気を出してカフェに行くことにした。新作が出てない時期に行くなんて緊張する。
 ドキドキする胸をおさえながらカフェに行くと、お兄さんはやっぱりいた。
 いつもと同じ、女の人と歩いていた時とは全く雰囲気が違う。
 深呼吸をしてレジに行き、注文をした。
 今日はお兄さんは作る担当らしい。
 「チョコフラペチーノで」
 そう注文するとお兄さんが作り出す。
 やっぱり今日は喋りかけられそうにないなと思った。
 けれど、お兄さんは、
 「おまたせしました。新作出てない時期に来るなんて、珍しいですね」
 と喋りかけてくれた。
 私は緊張して、
 「あ、ありがとう、ございます…」
 と、挙動不審な行動をしながら答えたあと、何とか心を落ち着かせて、
 「あの、この前、綺麗な人と歩いてませんでしたか…?カフェに行こうとした時に、見ちゃったんですけど。あ!人違いだったらすみません。気になっちゃって…」
 喋る練習しとけば良かった。と思った。
 お兄さんは、少し考えてから
 「あー、やっぱりあの時いましたよね?僕ももしかしたらって思ってあの時一緒に居たのはー」
< 8 / 14 >

この作品をシェア

pagetop