寄り道

本心


あの件から1ヶ月が経った。

毎日朝早くからセミが鳴いている。

あれから斉木さんとは業務のこと以外話をしていない。

お菓子の交換も大橋さんがやめてしまった。

あの後大橋さんから電話があり斉木さんにも後輩ちゃんにも大激怒だった。

私にもなぜ全部話さなかったのかと腹を立てていた。笑

そんなこんなで今日は大橋さんと2人で飲みに行く日だ。

お昼間は実家で娘と沢山遊んだ。

飲みに行く日は何だか後ろめたさを感じていつもそうしている。

「じゃあママ夜遅くに帰ってくるから。おばあちゃんと一緒にいい子しててね。」

「ママ。私もう来年中学生になるんだよ。いい加減そういうのやめて。私だって毎日楽しくお友達と遊ぶんだから、ママも大橋さんと楽しんでね。私はおばあちゃんとナイトルーティーンを楽しむから。」

娘は最近とてもませている…。笑

ナイトルーティーンて…。笑

「分かったよ。笑 じゃあ楽しんでくるね!お母さんごめんけどよろしくね。」

「「行ってらっしゃーい」」

大橋さんと2人で飲みに行くのは1年ぶりくらいだ。

いつも会社の誰かも含めてだったからか、今日はいつも以上に楽しみだ。

「華ちゃーん!」

待ち合わせ20分前なのにもう来てる!

「すみません!お待たせして!」

「いやいや!楽しみすぎて早く家出ちゃったのよ!今日は話したいことが沢山あるのよ!」

大橋さんも同じ気持ちだったようで嬉しかった。

お店にはいると個室に通された。

今日は私が思っていること全部を話そうと思っていた。

個室はとてもありがたい。
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