寄り道
家の中もとても綺麗で
リビングはとても広く
大きなソファーに大きなテレビ
ダイニングテーブルに照明までオシャレだ。
「いや…。スゴすぎでしょ…。」
「コーヒーでいいですか?」
「あ、飲み物買ってきたんでよかったら。」
もう冷めきっている。
「ありがとう。ケーキ食べましょうか。」
記念日に夫ではない好きな人とケーキを食べるなんて…。
いいのやら悪いのやら…。
「美味しい…。」
「でしょー!藤波さんに絶対おすすめしたくて!」
斉木さんの子供の様な笑顔が心に沁みる。
「ご馳走様でした。ありがとう。」
「いえいえ。喜んでもらえてよかった。ゆっくりソファーに座っててください。」
ソファーに座ってやっと緊張が解れてきた。
「適当に何か見てて。」
最近はテレビで動画アプリも見れる。
さっき車で流れてたバンドのチャンネルあるのかな。
せっかくなら斉木さんと一緒に楽しみたい。
バンド名を入力した。
意外と有名な曲多いんだ。
車で流れてた曲しか知らなかった。
「このバンド、ライブとかでも宇宙をイメージした感じが多くて。宇宙とか大好きなんだよね。」
「あー。ぽいですね。」