寄り道
仕事が終わり私は1回帰宅し斉木さんの家へ向かった。
斉木さんの家に着きインターホンを鳴らす。
ピンポーン
ドアが勢いよく開く。
「こんばんはわああぁ!」
ドアが開いたと同時に斉木さんが私に飛び込んできた。
安堵で目が熱くなる。
「ずっと待ってた。」
斉木さんの腕がしっかり私を包み込む。
どんどん腕に力が入っている。
「待たなくていいって言ったのに。」
言葉とは裏腹に私の腕にも力が入る。
斉木さんが私から離れる。
斉木さんの目は今にもこぼれ落ちそうなくらい涙が溜まっていた。
「入って。どうぞ。」
中に入ると7年間時間が止まっていたかの様だった。