魔女令嬢アリスの100日旅~婚約破棄だと勘違いした殿下が、心配すぎて私に内緒でついて来てしまったそうで~
「あのー私の手紙を読んでくださって、それで婚約破棄のお話になったのですか?」
「ああ」
「あのー誰と誰が婚約破棄を?」
「アリスと私だが」
どうやら婚約破棄は間違いなく殿下と私の婚約のことらしい。
ああ、もしかして、殿下との結婚式をもうすぐに控えた子爵令嬢ごときが殿下に「待っていてほしい」ということ自体も処罰ものかもしれない。
「もしや私は殿下への不敬罪で婚約破棄されることに決まりましたでしょうか?」
「私が君を婚約破棄する? そんなことあるわけないだろう」
私が婚約破棄されるのでもないらしい。
私は思い切って殿下に尋ねてみる。
「もしかして、殿下は私が婚約破棄したと思ったのですか?」
「ああ、そうだが。違うのか」
「殿下、なぜそう思われたのです?」
どこをどう読んだかはわからないが、私が殿下に婚約破棄を言い渡したように思ったらしい。
そんなことを私からしようものなら、私はこの国で生きていけないだろう……。
私は一つ息を吐くと、殿下の手に自らの手を重ねた。
「ああ」
「あのー誰と誰が婚約破棄を?」
「アリスと私だが」
どうやら婚約破棄は間違いなく殿下と私の婚約のことらしい。
ああ、もしかして、殿下との結婚式をもうすぐに控えた子爵令嬢ごときが殿下に「待っていてほしい」ということ自体も処罰ものかもしれない。
「もしや私は殿下への不敬罪で婚約破棄されることに決まりましたでしょうか?」
「私が君を婚約破棄する? そんなことあるわけないだろう」
私が婚約破棄されるのでもないらしい。
私は思い切って殿下に尋ねてみる。
「もしかして、殿下は私が婚約破棄したと思ったのですか?」
「ああ、そうだが。違うのか」
「殿下、なぜそう思われたのです?」
どこをどう読んだかはわからないが、私が殿下に婚約破棄を言い渡したように思ったらしい。
そんなことを私からしようものなら、私はこの国で生きていけないだろう……。
私は一つ息を吐くと、殿下の手に自らの手を重ねた。