魔女令嬢アリスの100日旅~婚約破棄だと勘違いした殿下が、心配すぎて私に内緒でついて来てしまったそうで~
第2話 アリスからの手紙~SIDEニコラ~
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二コラ・ラスペード殿下へ
今日もお迎えにきていただき本当にありがとうございます。
あなた様の婚約者になってもうすぐ一年となります。
母が魔女であり王族の皆様にお世話になっているとはいえ、
爵位としては子爵、そして没落寸前の田舎者の私を殿下は優しく迎えてくださいました。
私にはもったいないほどの素敵なお方です。
酷い傷を負って帰ってきたと聞き、急遽実家に帰らせていただき、
ありがとうございました。
母は旅立ってしまいましたが、最後の瞬間に立ち会うことができました。
殿下もご存じの通り、
私の父は病にかかっております。
治療薬の研究をしていた母の手帳を頼りに、私は旅に出たいと思います。
これ以上、父を辛いめに……苦しいめにあわせたくないのです。
母が私に遺した手帳には
クルーズトレイン クレセント号の切符が挟まっていました。
クレセント号の停車駅の街のいくつかに印がつけられていました。
きっと何かあるはずです。
きっと父の治療薬の手がかりが……。
二コラ・ラスペード殿下へ
今日もお迎えにきていただき本当にありがとうございます。
あなた様の婚約者になってもうすぐ一年となります。
母が魔女であり王族の皆様にお世話になっているとはいえ、
爵位としては子爵、そして没落寸前の田舎者の私を殿下は優しく迎えてくださいました。
私にはもったいないほどの素敵なお方です。
酷い傷を負って帰ってきたと聞き、急遽実家に帰らせていただき、
ありがとうございました。
母は旅立ってしまいましたが、最後の瞬間に立ち会うことができました。
殿下もご存じの通り、
私の父は病にかかっております。
治療薬の研究をしていた母の手帳を頼りに、私は旅に出たいと思います。
これ以上、父を辛いめに……苦しいめにあわせたくないのです。
母が私に遺した手帳には
クルーズトレイン クレセント号の切符が挟まっていました。
クレセント号の停車駅の街のいくつかに印がつけられていました。
きっと何かあるはずです。
きっと父の治療薬の手がかりが……。