魔女令嬢アリスの100日旅~婚約破棄だと勘違いした殿下が、心配すぎて私に内緒でついて来てしまったそうで~
すぐお父様は朝ごはん食べずにお仕事行っちゃうから!
絶対だよ!!
アリス』
**********************
アリスからの手紙を閉じたジョセフは天井を見上げて息を吐く。
そうしてこみあげる気持ちを押し込めると、大事に封筒に手紙を入れてテーブルに手をついた。
「アリス、嫁にいく時のような手紙はやめてくれ」
そうして呟いたジョセフは、棚に飾ってあった指輪を見つめる。
「久々につけるよ、お前と揃いの指輪」
それは妻のミレーヌとの結婚指輪だった。
一緒に着けてほしいとせがまれたが、若い時のジョセフは拒んだ。
「綺麗なままだな」
傷つくのが怖くてずっとつけられずにいた結婚指輪をつけて、上の階へと向かう。
眠るように静かに息を引き取ったミレーヌの頬を撫でる。
「何も、結婚して25周年という記念の日に逝かなくてもいいじゃないか……」
声を震わせながらゆっくりとミレーヌの髪を撫でて呟く。
「あいつの無事を祈っていてくれ、ミレーヌ」
絶対だよ!!
アリス』
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アリスからの手紙を閉じたジョセフは天井を見上げて息を吐く。
そうしてこみあげる気持ちを押し込めると、大事に封筒に手紙を入れてテーブルに手をついた。
「アリス、嫁にいく時のような手紙はやめてくれ」
そうして呟いたジョセフは、棚に飾ってあった指輪を見つめる。
「久々につけるよ、お前と揃いの指輪」
それは妻のミレーヌとの結婚指輪だった。
一緒に着けてほしいとせがまれたが、若い時のジョセフは拒んだ。
「綺麗なままだな」
傷つくのが怖くてずっとつけられずにいた結婚指輪をつけて、上の階へと向かう。
眠るように静かに息を引き取ったミレーヌの頬を撫でる。
「何も、結婚して25周年という記念の日に逝かなくてもいいじゃないか……」
声を震わせながらゆっくりとミレーヌの髪を撫でて呟く。
「あいつの無事を祈っていてくれ、ミレーヌ」