魔女令嬢アリスの100日旅~婚約破棄だと勘違いした殿下が、心配すぎて私に内緒でついて来てしまったそうで~
「海賊の一部で国々を渡り、密輸入や密輸出をする輩がいると聞く。トワネット国でも流れ着いてきていた」
トワネット国はセラード国の隣ではあるが、ちょうど潮がぶつかるところで位置しているため、海が荒れることが多い。
それにたぶん海賊たちはやられてトワネットに流れてきたってことね。
「アリス様、ニコラ様。その悪党を凝らしめてくださいませんか?」
ポワロくんは私の手を握って懇願する。
その手には大事にしているイルゼさんの笛があり、なんだか想いが伝わってくるような気がした。
でもその瞬間、急に私の中でさっき襲われた時の光景がフラッシュバックする。
「うぅ……」
「アリス!?」
苦しそうに目をつぶった私の体を殿下が支えくれる。
ナイフをもった彼に襲われる恐怖心とその時に殿下が助けてくれなかったら……という思考に襲われる。
そうなっていたら、ポワロくんも守れなかった。
酷いめまいと頭痛の中で私は、血だらけになったポワロくんと私をかばって刺された殿下の姿が浮かぶ。
恐ろしい光景が脳内に浮かんできて私の体は震えてしまう。
トワネット国はセラード国の隣ではあるが、ちょうど潮がぶつかるところで位置しているため、海が荒れることが多い。
それにたぶん海賊たちはやられてトワネットに流れてきたってことね。
「アリス様、ニコラ様。その悪党を凝らしめてくださいませんか?」
ポワロくんは私の手を握って懇願する。
その手には大事にしているイルゼさんの笛があり、なんだか想いが伝わってくるような気がした。
でもその瞬間、急に私の中でさっき襲われた時の光景がフラッシュバックする。
「うぅ……」
「アリス!?」
苦しそうに目をつぶった私の体を殿下が支えくれる。
ナイフをもった彼に襲われる恐怖心とその時に殿下が助けてくれなかったら……という思考に襲われる。
そうなっていたら、ポワロくんも守れなかった。
酷いめまいと頭痛の中で私は、血だらけになったポワロくんと私をかばって刺された殿下の姿が浮かぶ。
恐ろしい光景が脳内に浮かんできて私の体は震えてしまう。