最強総長さまは元執事


「ねえねえ、理人兄」

「なんだい、愛華??」

「ここってどんな感じの学校なの??」

壁に落書きとか、ゴミのポイ捨てとかさ〜。どう考えても不良校じゃん?


「あー、うん……。十中八九、愛華の想像どおりだと思う…」

「はあ……やっぱりか………。理人兄のクラスの奴らもそんな感じ??」

「うーん、僕のクラスはマシなほうかな」

「そっか!よかったぁ〜。まあどんなクラスでも理人兄が担任だし、全然いいけどね。理人兄がいることが大事だもん!!」

そう勢いよく言う私に、ふふっと微笑む理人兄が、……ホントに大好き。会いたくないとか思っていた私は宇宙の彼方へ飛んでいったみたいだ。しょうがないよね、理人兄だもん



「あ、おはようございます。緑川先生もお疲れ様です」

向こうから歩いてきた知らんセンセーが挨拶してきたから、私も仕方なくどうも、と挨拶らしきものをした。理人兄はちゃんと「お疲れ様です」って挨拶してた。……理人兄が一緒じゃなかったら無視してたわ確実に


< 10 / 53 >

この作品をシェア

pagetop