最強総長さまは元執事
聴き馴染みのありすぎる、大切な人の声が後ろから聞こえた。私が知るものより、だいぶトーンが低かったけど。
「何言った?………チッ、余計なことを。
————覚えとけよ」
………。……………大聖、ご愁傷様。
今さっきの困惑と驚きが、どこかへ吹っ飛んだ私は、ただひたすら大聖を憐れむ。
「愛華様。ゴミの戯言などはお耳に入れず、昼食を取りましょう。」
ゴミ……?? あ、このチャラ男のことね
「ええ。流星こそ、こんなチャラ男相手にしなくて大丈夫よ?」
「それもそうですね。」
心底納得したように、深く頷く流星。
「………オレの扱い酷すぎない?? さすがに傷つく」
「では行きましょう」
「ええ」
「……………聞こえてたよな絶対。 無視かよ?? というか……、遮られた。」
はい、聞こえてましたがそれがなにか??