最強総長さまは元執事
「そ、それにしても、夏休みなんだし、どこか出かけない?」
そう、今日からいよいよ夏休みなのだ。全然どうでもよかったけど、こんな状態、クラスメートに見られたら消えたくなる。
ナイスタイミング & ナイス話題!
どうにか話題を私からズラそうと、そんなことを提案してみる。
「ええ、ぜひ。どちらに行きましょうか?愛華様のお好きなところへどうぞ。」
「うーん……。無難にショッピングがいい、かしら?」
「承知いたしました。」
そう言って優しく微笑みかけてくれた流星に、ほっとする。
話題をズラすために咄嗟に出たことだけど、流星と出かけるって楽しそう…!
「ふふ、楽しみましょうね。」
……そんなに顔に出てた?
「と、とにかく! 支度をするからリビングで待ってて!!」
「はい、分かりました。」
ふぅ、落ち着け私。
自分にそう言い聞かせ、急いで用意を始めた私だった。