最強総長さまは元執事


「そ、それにしても、夏休みなんだし、どこか出かけない?」

そう、今日からいよいよ夏休みなのだ。全然どうでもよかったけど、こんな状態、クラスメートに見られたら消えたくなる。
ナイスタイミング & ナイス話題!

どうにか話題を私からズラそうと、そんなことを提案してみる。


「ええ、ぜひ。どちらに行きましょうか?愛華様のお好きなところへどうぞ。」

「うーん……。無難にショッピングがいい、かしら?」

「承知いたしました。」

そう言って優しく微笑みかけてくれた流星に、ほっとする。

話題をズラすために咄嗟に出たことだけど、流星と出かけるって楽しそう…!


「ふふ、楽しみましょうね。」

……そんなに顔に出てた?


「と、とにかく! 支度をするからリビングで待ってて!!」

「はい、分かりました。」


ふぅ、落ち着け私。

自分にそう言い聞かせ、急いで用意を始めた私だった。


< 61 / 62 >

この作品をシェア

pagetop