最強総長さまは元執事
理人兄が呆然と、驚愕の表情のまま、私達の間に長い長い沈黙が流れた
そんな中、沈黙を破ったのは
「———愛華、久しぶりだね。元気そうでよかった。」
理人兄、だった
「……うん。理人兄も元気にしてた?」
「ああ、もちろんだよ。」
「そっか。」
ニコッと微笑んだ私を、理人兄もあの頃の優しい目で見つめてくれる
………泣きそう。なんか色々。理人兄に出会ってしまったら、なんか、“君”にも遭いそうで。でも理人兄に会えて嬉しくて。自分の感情が久しぶりに波打っているのを感じる
また沈黙が続いたけど、さっきの気まずい沈黙ではなく、優しい、優しい沈黙だった