本日、初恋の幼なじみと初夜を迎えます。~国際弁護士は滾る熱情で生真面目妻を陥落させる~
「助けて!」
伸ばした腕をサッとつかんで引き寄せられ、背中に庇われる。
「もう大丈夫」
優しく落ち着いた声を聞いた途端、涙が込み上げた。
「なんだよおまえ」
ドスの効いた声ですごまれ、ビクっと肩が跳ねた。相手はふたりだ。助けてくれた男性は大丈夫なのだろうか。
「同意なく女性に触るのは犯罪だ」
「その女が誘って来たんだ」
「ちがっ」
焦って首を振る。あんなに怖い思いをしたのに、そんな風に言われるなんて。
男性は前を向いたまま「わかっている」というようにうなずいた。
「嘘をついても無駄だ。ちゃんと証拠もある」
彼は首からぶら下げているスマートフォンケースを手で持ち上げる。
「この防水ケースは秀逸でね。水中での撮影も問題ない」
言葉を詰まらせた男たちに、彼は畳みかけるように言う。
「これを証拠として提出すれば、強制わいせつ罪確定だ」
「ま、待て。金を払う! それでいいだろう!」
真っ青な顔で言ったモヒカン男に、男性は「ふっ」と鼻で笑った。
「知らないのか? この国では悪質な強制わいせつ罪は示談禁止だぞ。金を払えばなんでも解決できると思うなよ」
彼はよく通る声ではっきりとそう言い切った。
途端、男たちが慌てたようにバシャバシャと水音を立てプールサイドに向かって走りだす。
逃げられる! そう思ったそのとき、警備員がやって来た。彼が『those guys!』と叫ぶと、あっという間に警備員が男たちを取り押さえた。
伸ばした腕をサッとつかんで引き寄せられ、背中に庇われる。
「もう大丈夫」
優しく落ち着いた声を聞いた途端、涙が込み上げた。
「なんだよおまえ」
ドスの効いた声ですごまれ、ビクっと肩が跳ねた。相手はふたりだ。助けてくれた男性は大丈夫なのだろうか。
「同意なく女性に触るのは犯罪だ」
「その女が誘って来たんだ」
「ちがっ」
焦って首を振る。あんなに怖い思いをしたのに、そんな風に言われるなんて。
男性は前を向いたまま「わかっている」というようにうなずいた。
「嘘をついても無駄だ。ちゃんと証拠もある」
彼は首からぶら下げているスマートフォンケースを手で持ち上げる。
「この防水ケースは秀逸でね。水中での撮影も問題ない」
言葉を詰まらせた男たちに、彼は畳みかけるように言う。
「これを証拠として提出すれば、強制わいせつ罪確定だ」
「ま、待て。金を払う! それでいいだろう!」
真っ青な顔で言ったモヒカン男に、男性は「ふっ」と鼻で笑った。
「知らないのか? この国では悪質な強制わいせつ罪は示談禁止だぞ。金を払えばなんでも解決できると思うなよ」
彼はよく通る声ではっきりとそう言い切った。
途端、男たちが慌てたようにバシャバシャと水音を立てプールサイドに向かって走りだす。
逃げられる! そう思ったそのとき、警備員がやって来た。彼が『those guys!』と叫ぶと、あっという間に警備員が男たちを取り押さえた。