本日、初恋の幼なじみと初夜を迎えます。~国際弁護士は滾る熱情で生真面目妻を陥落させる~
8.エピローグ
想いが通じ合った夜。圭吾は宣言通り朝まで私を抱き尽くした。
明け方、まどろむ私の耳もとで、彼がポツリと言う。
『二度と黙っていなくならないでくれ』
その言葉に、私は自分がしたことの愚かさを思い知った。彼にどんなに心配をかけたのだろう。厳しく叱責されるより、よほど胸に刺さる。
そのせいもあって、夜が明けても私を離そうとしない彼にどうしても強く出られなかった。
いったい彼はいつ眠っていたのだろう。
喉の渇きに目を覚ますと、飲み物が用意されていて、全身がだるくて空腹を感じない私に軽食を運んで食べさせてくれる。
シャワーを浴びたいと言えばバスルームまで抱いて運ばれ、あの巧みな手さばきでくまなく洗われたが、もう抗う体力は皆無すぎて、されるがままだ。甘い悲鳴を散々上げたあとで湯舟につけられれば、寝落ちするのも仕方ない。気づいたときにはバスローブ姿でベッドに横たえられていた。
おそるべき体力だ。いったいどこから湧いてくるのだろう。