本日、初恋の幼なじみと初夜を迎えます。~国際弁護士は滾る熱情で生真面目妻を陥落させる~
耳のすぐそばの空気を震わせた低音に背中にぞくりと痺れ、耳がじわっと熱くなる。甘みのある爽やかな香りが鼻をくすぐり、見知らぬ香りにドギマギする。
彼はこちらの様子など気に留める気配もなく、私の背中を囲うようにして後ろから画面を指でトントントンとリズムよく叩く。
「斜めなら三つ全部そろってる」
「ほ、本当だ。ビンゴだったらよかったのにね」
赤くなった顔をごまかすようにあははと笑う。
「よし、ベットしてみよう」
「ベット?」
「掛け金を増やすこと。そうすれば、横一列だけでなく斜めやジグザグ型など色々なラインを増やせる。当たり前だけど、チャンスが多い方が当たる可能性も上がるだろう」
なるほど、とうなずいてすぐ、それなら外れたときの損失も大きいのではと思った。
「とりあえずこれでもう一回やってみよう」
うながされるままボタンを押す。くるくると勢いよく回転するリールが、ひとつずつ止まっていく。絵柄と数字が交互に並んだ。
「やっぱり無理――」
「お、スキャッターが揃ったな」
「え?」
よく見たら斜めにおなじ絵柄がそろっている。
彼はこちらの様子など気に留める気配もなく、私の背中を囲うようにして後ろから画面を指でトントントンとリズムよく叩く。
「斜めなら三つ全部そろってる」
「ほ、本当だ。ビンゴだったらよかったのにね」
赤くなった顔をごまかすようにあははと笑う。
「よし、ベットしてみよう」
「ベット?」
「掛け金を増やすこと。そうすれば、横一列だけでなく斜めやジグザグ型など色々なラインを増やせる。当たり前だけど、チャンスが多い方が当たる可能性も上がるだろう」
なるほど、とうなずいてすぐ、それなら外れたときの損失も大きいのではと思った。
「とりあえずこれでもう一回やってみよう」
うながされるままボタンを押す。くるくると勢いよく回転するリールが、ひとつずつ止まっていく。絵柄と数字が交互に並んだ。
「やっぱり無理――」
「お、スキャッターが揃ったな」
「え?」
よく見たら斜めにおなじ絵柄がそろっている。