君のブレスが切れるまで―on a rainyday remember love―
 会って、どうすればいいのかしらね。
 いきなり質問して、答えを聞くような礼儀知らずではない。どうするべきか考えるが、明確な答えは出てこない。
 人との接し方がわからない私に、今までこうして生きてきたツケが回ってくる。


「わからないまま先延ばしにするのはこれで二度目。前者はともかく、人付き合いについて少しは学ぶべきね」


 情報が出揃っていない今だ、時間はある。それらについて、ゆっくり探していこう。
 まずは、そうね。冗談の言い方でも覚えようかしら。
 ネットで実りのありそうな本を注文すると、既に夜は更けていた。それからしばらくして、探していた情報が出揃う頃、私は君と対面をしないまま、君のことを知ることになる。


< 59 / 71 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop