契約結婚、またの名を執愛~身も心も愛し尽くされました~
「再来週でしたら半日時間を作れます。そこで諸々買いに行きましょう」
「え……っ」
――こんなに綺麗な人と私が……?
初めに浮かんだ感想は、『並んだら冒涜になるのでは?』だ。
きっとどういう関係なんだと好奇の視線に晒される。おそらく誰も、二人を夫婦とは思わないだろう。
希実は想像してみて、よくて『主人と使用人』悪くて『被害者とストーカー』なのではないか不安になった。
それくらい、どう考えても自分たちは不釣り合いなのだ。
「え、や、東雲さんに迷惑をかけられません……!」
「迷惑? どうして僕に? ……ひょっとして、僕と出かけるのが嫌なんですか……?」
顔を曇らせた美男子の姿に、希実は慌てふためいた。
東雲との外出が嫌なわけではないが、だからと言って大乗り気でもないのが本音である。けれどそれを説明するのは難しい。
誤れば、彼を傷つけかねない。
今でも東雲はほんのり打ちひしがれて見え、希実は罪悪感に襲われた。
「え……っ」
――こんなに綺麗な人と私が……?
初めに浮かんだ感想は、『並んだら冒涜になるのでは?』だ。
きっとどういう関係なんだと好奇の視線に晒される。おそらく誰も、二人を夫婦とは思わないだろう。
希実は想像してみて、よくて『主人と使用人』悪くて『被害者とストーカー』なのではないか不安になった。
それくらい、どう考えても自分たちは不釣り合いなのだ。
「え、や、東雲さんに迷惑をかけられません……!」
「迷惑? どうして僕に? ……ひょっとして、僕と出かけるのが嫌なんですか……?」
顔を曇らせた美男子の姿に、希実は慌てふためいた。
東雲との外出が嫌なわけではないが、だからと言って大乗り気でもないのが本音である。けれどそれを説明するのは難しい。
誤れば、彼を傷つけかねない。
今でも東雲はほんのり打ちひしがれて見え、希実は罪悪感に襲われた。