契約結婚、またの名を執愛~身も心も愛し尽くされました~
どちらにしてもひどく後ろ向きで非生産的だ。
結局誰も幸せにはならない。
皆が苦渋を味わうだけの、不幸のごみ溜めのようだと思った。
「……付き合いきれません」
本当は希実だって泣き喚いてしまいたい。
感情手的に彼女へ当たり散らせれば、少しは気が楽になるだろう。
けれどそれをしてしまうと、確実に後で後悔する。
――それに――私はまだ東雲さんに真実を確かめていない。欠片ほどの希望だとしても、私は彼を信じたいんだ。
愚かだと思う。
如何にもチョロい女だ。
こんなだから、利用されたり馬鹿にされたりするのかもしれない。
だがだとしても、それが希実のプライドでもあった。
結局誰も幸せにはならない。
皆が苦渋を味わうだけの、不幸のごみ溜めのようだと思った。
「……付き合いきれません」
本当は希実だって泣き喚いてしまいたい。
感情手的に彼女へ当たり散らせれば、少しは気が楽になるだろう。
けれどそれをしてしまうと、確実に後で後悔する。
――それに――私はまだ東雲さんに真実を確かめていない。欠片ほどの希望だとしても、私は彼を信じたいんだ。
愚かだと思う。
如何にもチョロい女だ。
こんなだから、利用されたり馬鹿にされたりするのかもしれない。
だがだとしても、それが希実のプライドでもあった。