塩系男子のステルス溺愛 ~義兄の愛はわかりにくい
休み時間なんとなく、みんなで出身地などを話して輪ができたが、女子はひなただけでとてもなじめそうにない。
「ひなちゃんは、サークルとか入る?」
「いや、そんな暇ないんだ」
ひなちゃんと呼ばれ、ドキリとした。たすくにヒナと呼ばれていたことを思い出す。
無理して一人暮らしをしているから、バイトもたくさんしないといけないし、そんな時間はない。サークルは飲み会やらでお金がかかりそうだ。
「でもさ、上京したばっかだし知り合い作ったほうがいいよ。右も左もわかんないんでしょ? サークルなら学部関係ないから女の子もいるよ」
「まぁ……そうだけど」