塩系男子のステルス溺愛 ~義兄の愛はわかりにくい
近くの居酒屋に集まって、新入生はジュース。二十歳を超えた先輩たちはお酒を飲んでいた。
「映画研究会なんて、地味だからさ~新入生集めも大変で。入ってくれると嬉しいよ~」
すっかり安いワインで酔った部長がひなたとハル君の肩を抱いた。その瞬間ひなたは、思い切り部長の手を払いのけてしまった。
「あっ」
別に性的な意図があったわけでないのはわかっていたが、反射的に強く振り払ってしまった。みんながしんとして見ている。
「ごごごごごめんなさい」
ひなたの真っ青な顔と震え声にみんな引いているのがわかる。
「いきなりスキンシップしたらビックリするよ」
「そうだよ。セクハラ禁止」