前世恋人だった副社長が、甘すぎる
何だかホッとすると同時に、怜士さんの意外な対応に不安になる。
こんな私に、
「だけど、何か危ないことがあったら、すぐに電話して」
甘い甘い声で告げる怜士さん。
「穂花が呼んだら、俺はすぐに迎えに行くから」
そして、切なげにぽつりと付け加えた。
「穂花が消えてしまったら、俺は生きられないから」
何をヘタれたことを言っているの?なんて笑い飛ばすことなんて出来なかった。
怜士さんの言葉は、きっと嘘ではないのだろう。
怜士さんは気にしていないふりをしながら、実は私のことをずっと心配している。