前世恋人だった副社長が、甘すぎる



穂花が去った後、すぐに俺は泉さんに電話をした。

泉さんがあのホテルで働いていることを知っていたし、穂花への連絡が断たれている今、頼れる人は泉さんしかいなかったから。

泉さんは俺が副社長と聞くとひっくり返りそうになったが、真剣に俺の話を聞いてくれた。

それから、穂花の様子を逐一俺に報告してくれた。

穂花が憔悴しきっていると聞き、すぐにでも助け出したいと思った。

だが、それを一番望んでいないのは穂花だし、父親も納得してくれないと思った。

だから俺は俺で出来ることを必死に考えた。



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