前世恋人だった副社長が、甘すぎる
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幸せな夢の中、声が聞こえる……
「泉さん、本当にありがとう。
泉さんのおかげで、全て無事解決したよ」
「副社長に褒められると照れるなぁー。
……ってか、怜士さん、ピアノめちゃくちゃ上手なんですね!
穂花が上手すぎるのは分かってたけど引いたわ……」
れ、怜士さん!?私は慌てて目を開けた。
すると、視界には、心配そうに私を見つめる怜士さんと泉がいた。
がばっと起きた私は、
「えっ!?怜士さん!?」
びっくりしたように二人を見た。
どうして怜士さんがいるの?それに、泉も。
その前に、私は何をしているの?
もしかして酔っ払った?
いや、確か……
慌てて身体を見ると、あの紅いドレスを着たままだった。
しかも、ふかふかの大きなベッドの上にいる。
ベッドサイドには怜士さんと泉がいるが、それにしても大きな部屋だ。
ここはもしかして、社長宅?
社長宅と思って震えた。社長はきっと私が出しゃばってピアノなんか弾いたりしたから……