前世恋人だった副社長が、甘すぎる
記憶がどっと甦った。
私は、なぜか泉に頼み込まれてレストランでピアノを弾くことになって、なぜか怜士さんが出てきて……思い出すだけでボッとする。
しかも、私としたことが、怜士さんに見惚れてミス連発するなんて……
「穂花……」
目の前の怜士さんは、泣きそうな顔をする。
そして、子犬みたいに私に抱きついてベッドにダイブする。
ちょっと待って!?どうなってるの!?
怜士さんに触れていつものようにふにゃふにゃになりながらも、頭の中で必死に記憶を辿る。
演奏を終え、怜士さんと礼をしたのは覚えている。
だけどその後……どうなったんだろう。