前世恋人だった副社長が、甘すぎる
「もうちょっと!怜士さん、私の前でイチャつくのやめてよね」
泉が泣きそうな怜士さんを見て、心底おかしそうに笑っている。
「せっかくホテルのスイートルームにいるんだから、私もう出て行きますよ!」
「えっ!?スイートルーム!?」
だからこんなにも広くて美しいんだ。
深く納得した。
だけど、私がスイートルームにいてもいいのだろうか。
このスイートルームは……
「今夜、婚約者と怜士さんが泊まるんじゃ……」
そう言った私に、怜士さんは陰りのない笑顔で嬉しそうに教えてくれた。