前世恋人だった副社長が、甘すぎる
ぽかーんと怜士さんを見ていると、少し困った顔で私に告げた。
「両親が、穂花と話したいんだって」
「えっ!?怜士さんの、ご両親が!?」
私は戸惑った。
怜士さんの両親といったら、紛れもなく社長夫妻のことだ。
社長は私を悪い虫のように扱ったし、結婚にも反対だった。
結局は認めてくれたとのことだが、内心良く思ってはいないだろう。
いずれは挨拶をしなければならないとは思うが、今はまだ心の準備が出来ていない。
それにもしかしたら、また意見が変わって反対されるかもしれない。