前世恋人だった副社長が、甘すぎる
だけど、さすが母親だ、彼女は怜士さんに怯えることもなく続けた。
「私たちは数多くの霊媒師に頼んで、怜士の悪霊を退散させようとしましたが、いっこうに怜士の様子は落ち着きません。
そこで最近は諦めていました。
怜士は悪魔の子だと思って」
沈黙が舞い降りる。
母親は優しい話し方をするが、言っている内容はなかなか酷い。
だが、それに突っ込むのは怜士さんしかいなく、もちろん私は何も言えないのだ。