前世恋人だった副社長が、甘すぎる


「あれ?私の部屋、電気が点いています」


電気、消し忘れたのかな。

だけど何やら動く人影も見える。

もしかして、泥棒!?



狼狽える私を見て、副社長はのん気に聞く。


「どうしたんだ?」


副社長には悪いけど、こんな時に副社長がいて良かった。

部屋まで副社長についてきてもらおう。



だけど……



「菊川さん?」

副社長の車を降りた瞬間、大家さんに呼ばれた。

大家の奥さんは困った顔で私に告げる。


「菊川さん、急に出ていくことになったんですね。

ご結婚、おめでとうございます!」


……は!?結婚!?

言っている意味が分からないのですが!!


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