先輩の理性、疼かせてもいいですか?
一旦教室で担任になる先生の挨拶を聞いてから、私達は各自、体育館に移動するように言われていた。

同じクラスにプラスはいなかったけれど、
すれ違う他のクラスの人や、先輩達の中にはヒート、プラスの波長を感じた。

体育館にはズラッとパイプ椅子が並べられていて、
入学生はステージの前に、少し間隔を開けて、その後ろに先輩達が座るようになっていた。

私とゆいちゃんは一組だ。
体育館の入口から見て、左から順にクラス分けされている。

三組がちょうどステージの中央、演説台の正面らへんになる。

三組だったらふたば先輩のお顔を真っ正面から拝めたのに…。

体育館はしばらくガヤガヤしていたけれど、
校長先生がスッと演説台に立つと、体育館全体がシン、と静まった。

ステージの、校長先生の後ろのほうで生徒会役員らしい先輩が式の進行をしている。

校長先生の祝辞の挨拶が終わって、
続いて名前が呼ばれたのは、やっぱり羽田ふたば先輩だった。
< 5 / 35 >

この作品をシェア

pagetop