濁った僕を抱きしめて
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この一軒家で過ごして一週間が経った。
いつでもこの家を出れるように、全部の荷物は出していない。
とは言ってもスーツケースひとつとボストンバッグふたつほどの荷物だからほとんど出さないと生活できないのだけれど。
来た日のうちに近くを歩いて、何があるのか見て回った。
コンビニがひとつ、小さなスーパーがひとつ。
あとはファストフードのチェーン店がいくつか。
スーパーもコンビニもこの前の家と同じで、何だか勝手に嬉しくなってしまった。
今日は珍しく璃恋が遅起きだ。
時刻は十時を回っているけど一向に起きる気配がしない。
最初は隣で起きるのを待とうかと思ったけど、目が覚めてしまったからリビングに降りた。
コーヒーを入れて、息を吹きかけて冷ましながら窓の方に歩いていく。
前の家のいい所は大きな窓があるところだった。
ボロくて古臭いアパートだったけど、リビングに入った瞬間そこに目がいく。