凍てつく乙女と死神公爵の不器用な結婚 〜初恋からはじめませんか?〜
闇の魔力を扱う者へ攻撃を与えられるのは光の魔力に限らず強い魔力を持った一部の者だけで、葬るとなると優れた人々が数人がかりでも難しいとされている。
それなのに、カルロスは難なく闇の魔力を切り裂いたため、圧倒されて言葉が出ない。
カルロスは剣を鞘に納めてから、ルーリアと視線の高さを同じにするように片膝をついた。
「お前、またか」
ため息混じりに発せられた言葉にルーリアの鼓動がとくりと跳ねた。
(カルロス様、私のことを覚えているの?)
彼は覚えていないと思い込んでいたため、ルーリアが動揺した状態でカルロスを見つめ返していると、慌ただしく廊下を走る音が響いた。
「ルーリア!」
アズターが走り寄ってくると同時に、遠巻きに見ていたアメリアもすぐさまルーリアの元にやって来る。
「お父様、聞いて。私は止めたんだけどお姉様が……」
早速言い訳を始めたアメリアを「ちょっと待ってくれ」と手で制してから、アズターは恐れを含んだ眼差しでカルロスを見つめる。
カルロスは姿勢を正すかのようにしてゆっくりと立ち上がり、アズターと向き合った。
それなのに、カルロスは難なく闇の魔力を切り裂いたため、圧倒されて言葉が出ない。
カルロスは剣を鞘に納めてから、ルーリアと視線の高さを同じにするように片膝をついた。
「お前、またか」
ため息混じりに発せられた言葉にルーリアの鼓動がとくりと跳ねた。
(カルロス様、私のことを覚えているの?)
彼は覚えていないと思い込んでいたため、ルーリアが動揺した状態でカルロスを見つめ返していると、慌ただしく廊下を走る音が響いた。
「ルーリア!」
アズターが走り寄ってくると同時に、遠巻きに見ていたアメリアもすぐさまルーリアの元にやって来る。
「お父様、聞いて。私は止めたんだけどお姉様が……」
早速言い訳を始めたアメリアを「ちょっと待ってくれ」と手で制してから、アズターは恐れを含んだ眼差しでカルロスを見つめる。
カルロスは姿勢を正すかのようにしてゆっくりと立ち上がり、アズターと向き合った。