どちらとの恋を選びますか?【後編】~元彼御曹司のとろ甘愛に溶かされて
 「そんな可愛いこと、俺以外に言うなよ」
 「えっ?」
 「ごめん、咲羅。さっきの言葉は撤回だ」

 すると、私を見下ろすように起き上がり、私の体を撫でる。

 「おやすみは、もう少し後だ」
 「あの、陽先輩、これ以上愛されたら私…」
 「もういいって言っても、俺は止まらないって言ったろ?」
 「でも…」
 「もう、それ以上は言わせない」
 言葉を遮るように、唇を奪われた。

 「咲羅…俺のこと、もう、先輩って呼ぶな」
 「…陽さん」
 「陽でいい」
 「先輩に呼び捨てなんて」
 「咲羅は特別だから、陽の方が嬉しいよ」
 「…陽」
 陽は頬を撫でて、微笑んでいた。

 「俺を選んだこと、後悔させないから」

 陽は、これまでの空白の時間を埋めていくように、「もう…無理」と、何度もお願いする私の唇をキスで塞ぎ、心も体も満たしてくれた。
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