どちらとの恋を選びますか?【後編】~元彼御曹司のとろ甘愛に溶かされて
 翌日の土曜日、2人は遅い朝食を食べながら、ようやくゆっくりと話が出来た。

 陽が私との別れを選んだ道は、決して楽なものでは、無かったこと…
 私をどれだけ愛してくれていたのかも…
 そして、私も陽と別れてからの歩みを話した。

 「咲羅は、今の仕事、楽しい?」
 「色々大変なこともあるけど、やり甲斐はあって楽しいよ」
 「そうか…俺の傍にいて欲しいけど、それなら無理を言えないな」
 「うん、今の仕事は、まだ続けたい」
 「…夏目さんと一緒だから?」
 「ち、違うよ。でも、夏目君との仕事は、楽しい。同僚っていうより、同志っていう存在なの」
 「同志か…俺と咲羅に無い絆だな。凄く妬ける」

 昨日の夜と同じ目つき…
 まさか…火をつけた?

 「あの…食事中なので…」
 「それって…期待してるなら、応えるけど?」
 「ち、違うから!もぉ、知らない」
 考えていたことを見透かされて、顔が赤くなるほど、恥ずかしくなった。

 「しないよ。少し仕事するから、ゆっくり休んでて」

 お皿を片付けて、私の横を通る時、耳元で、
 「甘いデザートは、後のお楽しみだ」
 と囁いた後、私の頬にキスして、部屋に戻って行った。

 もぉ…陽の言動に、ドキドキしっぱなしだよ…
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