どちらとの恋を選びますか?【後編】~元彼御曹司のとろ甘愛に溶かされて
 初めて一緒に過ごした休日は、あっという間に終わり、日曜日の夜、家まで送って貰うことになって、帰る準備をしていた。

 すると、後ろから甘える様に抱きしめ、
 「帰したくない…」
 耳元で囁くと、うなじに何度もキスをする。

 「陽、ダメだよ…帰らないと」
 「また、外では取引先の部長なんだぞ」
 「だって…仕事なんだから仕方ないでしょ?」
 「彼と楽しそうに、仕事をしているの見ると、嫉妬する。俺のものだと目の前で、キスしていい?」
 「ダ、ダメだから」
 振り向くと、イタズラに笑って腰に手が回る。

 「じゃあ、今、抱かせてよ」
 「もぉ…金曜日の夜から、ずっとなのに…週末にまた来るんだから」
 「仕方ないか…じゃあ、男除けに」

 そう言って、私を引き寄せて、首にキスマークを付けた。

 「陽!明日、会社に行けなくなっちゃう!昨日もたくさん付けたのに」
 「彼に、断るんだろ?それを見せた方が、諦めがつく」
 「み、見せるなんて」
 「中途半端な方が傷つくだろ?」
 「そうだけど…」
 「それに、いつまでも想われると、俺が嫉妬するから」
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