どちらとの恋を選びますか?【後編】~元彼御曹司のとろ甘愛に溶かされて
 「そうか…それで、その涙の意味は?」
 私の目から溢れ出る涙…

 「分からない。寂しいとか、悲しいとか、そんなのじゃないの。でも…涙が勝手に…」

 一緒に笑って、乗り越えて、いつも傍に居てくれた夏目君。

 自分だけ、幸せになった気がして、どうしようも出来ないことだと分かっていても、ごめんなさいの気持ちが心を寂しくする。

 泣いている間、陽は黙って、私を包み込むように抱きしめていた。

 「もう、大丈夫…ごめんね、陽…」
 「咲羅…俺がいない間、彼に大切にしてもらっていたんだな」
 「うん…職場で1番傍にいて、助けてくれたから」
 「後悔してる?俺と付き合ったこと」
 「それはない!陽を愛しているのは、嘘じゃないから」
 「良かった…」
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