どちらとの恋を選びますか?【後編】~元彼御曹司のとろ甘愛に溶かされて
【溢れゆく陽への愛】
 次の日、夏目君は社長に呼ばれて、社長室にずっと入っている。
 最近、よく呼ばれてるみたいだけど…

 戻って来た夏目君は、少し険しい顔をしていた。

 「夏目君、大丈夫?」
 「あぁ、大丈夫。春風、悪いんだけど、午後からの訪問先、1人で対応出来る?」
 「いいよ。何か急用?」
 「別の案件があってさ。頼むな」
 「うん、任せて」

 見たことが無い、引きつる笑顔の夏目君は気になるけど…
 私に言わないって、何かよっぽど大切なことだろうと、それ以上は尋ねるのを止めた。

 午後から1人で訪問した営業先は、冬月商事の直ぐ近くの会社だった。

 採用担当者との話は上手く進み、
 「では、今後とも宜しくお願いします」
 契約を終わらせて、ビルを出た。
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