どちらとの恋を選びますか?【後編】~元彼御曹司のとろ甘愛に溶かされて
 陽にたっぷり愛された後、明日が仕事なのを忘れるくらいに、2人で一緒に暮らすことの話しをし始めた。

 「家の物も自由に使っていいから」
 「陽の物は触らないから、心配しないで」
 「別に見られて困る物は無いよ。咲羅はあるの?」
 「そ、それは…」
 「他の男との思い出は、持って来るなよ」
 「そ、そんなのは無いから!」
 膨れてると、軽くキスをされて、陽が微笑んでいた。

 「…可愛い」
 包み込まれるように抱きしめられ、胸に埋まるこの時間。
 毎日、この温もりに包み込まれるなんて…
 想像も出来なかった。

 「今度の土日で、咲羅の荷物を、こっちに持って来よう。退去手続きもしないとな」
 「でも、何かあったら戻らないと」
 「何かあったら?それ、どういう意味で言ってる?」

 そ、そうか…戻るってことは、ケンカするか、別れた時…

 「もう、俺からは絶対無いぞ。咲羅からは可能性があるってこと?」
 「い、いえ…ありません」
 「じゃあ、許す…わけないよな」
 「あっ、待って…」

 まだ熱が残る私の体は、怒らせた陽に、蕩けるほど焦らされて、
 「俺以外じゃ満足出来ないって、咲羅の体に教えないとな」
 イタズラっぽく笑う陽に、再び愛を注ぎ込まれ、次の日は、睡眠不足で1日過ごすことになった。
< 38 / 109 >

この作品をシェア

pagetop