どちらとの恋を選びますか?【後編】~元彼御曹司のとろ甘愛に溶かされて
【私生活も仕事も新たなる始まり】
 コーヒーのいい匂いがする…
 お母さん…
 はっ!違う!

 陽の家に居るのを思い出して、一気に目が覚めた。

 「ようやく起きたな…いつまで寝るつもりだ?」
 陽は、ベッドに腰かけて微笑んでいる。

 「どうして起こしてくれなかったの!?」
 「あまりに気持ち良さそうでさ。まだ時間はあるし、寝顔見たかったから」
 私の頭を撫でて、額にキスをした。

 「ごめんなさい…寝坊しちゃって」
 「謝らなくていいよ。起きた方が朝食の準備をしたらいいから。気を遣うと疲れるぞ。先は長いんだ」

 先は長い…
 その言葉に、嬉しくて顔が熱くなる。

 「大丈夫か?顔赤いけど」
 「な、何でもない」
 勝手な自分の妄想だけど、この時間さえ幸せ…
< 42 / 109 >

この作品をシェア

pagetop