どちらとの恋を選びますか?【後編】~元彼御曹司のとろ甘愛に溶かされて
 私を諭す陽は、これから従業員を守る立場の責務を果たすために、どれだけの思いで、今も、今までも過ごしてきたんだろう…

 「私も…何か出来るわけでもないけど、陽を支えたい」
 「じゃあ、俺次第だな。咲羅の笑顔が俺の1番の支えだから…」

 私が見つめると、陽がにっこりと笑顔を向けた。

 「咲羅…」
 「ん?」
 「時間大丈夫か?」
 「あっ!もう、行かないと」

 慌てて、玄関のドアを開けようとした時、
 「咲羅、忘れ物」
 振り向くと、顔を引き寄せてキスをした。

 「気を付けてな」
 「…行って…きます」

 これから、こんな毎日を過ごすんだ。
 ドキドキしながら、ドアを開け、急いで駅に向かった。

 ずっと、この幸せな時間が続くといいな…
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