どちらとの恋を選びますか?【後編】~元彼御曹司のとろ甘愛に溶かされて
 家でも、時々見せる厳しい顔。
 でも、声を掛けると、優しい陽になる。

 愛し合った後、夜中に起きると隣に居なくて、寝室のドアを開けると、リビングで仕事をしている陽を、何度も見かけた。

 それは、昨日もそうだった…

 「陽…仕事?」
 「あぁ、明日の打ち合わせで、どうしても、もう一度確認したいことがあって」
 「何か、飲み物でも」
 「いいよ。咲羅はゆっくり寝ろよ」

 心配する私の方に来て、
 「寝ないなら、また抱くぞ」
 「そ、それは…」
 「1人で寂しいだろうけど、我慢して。おやすみ」
 そっと私にキスをして、寝室のドアを閉めた…

 寝る時間を削って、組織のトップとなる道を歩むために、準備している陽…
 きっと、夏目君もこれから、同じ道を歩むんだ。
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